8-2.横浜の山口医院

山口医院へは一月一度のペースで通院することになりました。
2度目の通院までの一月で、体調は少し良くなり、肌の状態も改善しました。
顔には山口医院特製の漢方クリームをベタベタ塗っていたのですから、改善して当然ですよね。
だってストロング級のステロイドが混入していたのだから。
そうとは知らずに通いましたよ約1年ほど、月1で。
しかし、ある時から漢方クリームを塗っても顔の湿疹が治まらなくなったんです。当時は焦りましたが、今思えば薬の耐性ができて、ステロイドが効き難くなっていたのかもしれません。
それと同時期に実家の母から電話がきました。実家に山口医院から手紙が届いたと言うのです。母に手紙を開けて読んでもらうと、漢方クリームにステロイドが混入していたことが明らかになった為、しばらく診療はお休みしますとのこと。
その時の私の気持ちは、中国人女医に騙されていたことをまだ理解できないでいました。何かの間違いではないか?とさえ思っていました。
ですが、その後山口医院のステ入り漢方クリーム問題は、テレビや新聞に報道されて病院は破産申請をして閉院するのでした。

ある人気ママさんタレントが息子さんが軽いアトピーだったようで、山口医院をブログで紹介したんです。
その直後から病院の予約が更に取り難くなるほど混雑しました。
アメブロで常に上位にランクインする方だったので、影響力が大きかったのでしょう。
おそらくそのせいで、被害者が大幅に増えたのではと推測します。
山口医院被害者の会が発足したり、民事裁判を起こされたりしたようです。

元医院長の山口了三医師は、中国人女医の蘇川博氏に騙されていたようです。蘇川博氏については、日本で医療行為をするための免許は持っておらず、中国での医師免許すら持っていたのかも怪しいことをその後の報道で知りました。
しかし蘇川博氏は中国へ雲隠れし、罰せられることはありませんでした。

私の当時の気持ちは、病気で悩む人を騙してお金儲けをする蘇川氏は許せない人間の屑だと思いましたが、アトピービジネスで騙された自分にも落ち度はあったのだから反省しました。
裁判には加担していませんが、幸いにも山口医院から僅かばかりの慰謝料をいただくことができました。
蘇氏が罰せられないことに悔しい気持ちもありましたが、時間は戻せないし今後騙されないように教訓にするしかありません。

その後私のアトピーは悪化の一途を辿るのでした。

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